Doctor’s column I。”香り”が叩く記憶の扉

「プルースト効果」という言葉をご存じでしようか。

文豪マルセル·プルーストの代表作失われた時を求めて』の冒頭。

主人公がマドレーヌを紅茶に浸した香りをきっかけに、幼少時代に夏休みを過ごした街の記憶が蘇ってくる、という描写にちなんだもので、匂いがそれにまつわる記憶を呼び覚ます現象として知られています。

世に出て既に一世紀を経ようとしているこの名作は、脳科学や心理学など多くの科学者をも惹きつけ、今もさまざまな検証がなされています。

興味深いのは、嗅覚から想起される記憶は、五感の他の刺激に比べて極めて情緒的であり、かつ正確であるという事実。

かつて中国では、その民族の歴史や民話を語り継ぐ際に、居合わせた人々に香料の入った小瓶を回したといいます。

後に別の誰かにその話を伝える時にも、同じ香りの小瓶を回ずことで、鮮明な記憶が再現できるのだとか。

ある種の香木や精油は、古くから祈りや瞑想、癒しを深めるためのツールとして大切にされてきました。

香りが呼び覚ますのは、一人ひとりの生きてきた時間の中での記憶だけでなく、時には魂の記憶ともいうべき深遠な叡智や、人類の集合記憶などもあるのかもしれませんね。

ワキガ対策デオドラントクリームのクリアネオの評判の良さも、クリアネオの香りが、プルースト効果で人々に愛されているからなのかもしれません。